インド独立の父。
ニューフロンティアパスも終了し
環境が落ち付きましたバージョン1.0.12.9
での文明&指導者考察です。
初めに
ニューフロンティアパスから
様々なゲームモードが追加されましたので
個別の考察は全て具体的な
ゲームモードを含めた様々な詳細設定を
しっかりと選定した上での
内容としています。
考察の前提となるゲーム設定は
下記の通り別記事でまとめていますので
予め前提となる設定をご確認下さい。
ゲーム設定の前提が異なると
内容が全く異なってきます。
特定のゲームモードを前提とした
動かし方も考察内容に含みます。
ゲームモードだけ抜粋して記載
秘密結社モード
英雄と伝説モード
独占と大企業モード
蛮族の部族モード
上記4モードのミックス設定です。
指導者
サッティヤーグラハ
前半の能力はほぼ
無いようなもんです。
いくらオマケ能力にしても
もうちょい考えて
数値設定して欲しかったですね。
宗教の創始が前提条件なら
信仰力10倍で50ぐらい
もらえても良いと思いますが。
ともかくメインは
後半能力の相手戦争疲労2倍。
結構ウザい能力なんですが・・・
AIは戦争疲労とか
一切気にしませんし(笑)
相手にするとウザいですが
こちら側が使用していても
イマイチ価値が
分かり辛い能力ですね・・・
文明
ダルマ
色々書いてありますが
要するに宗教系の能力。
沢山の宗教の信者がいるほど
効果を発揮します。
宗教の多様性だね!
ただ自分が創始した
宗教以外はどうしても
相手依存になります。
上手く布教してくれれば
良いんですが、その世界に
登場した文明次第では
あまり宗教使ってこない
場合もあるので、まぁ
発動出来たらラッキー
ぐらいで考えておきましょう。
この手の相手依存能力は
そんなもんで良いです。
どうせ自分で管理出来ませんから。
一番ありがたい能力は
伝道師の布教力+2ですね。
この効果はインドの明確な
利点になってくると思います。
インドは他文明よりも
伝道師が多く使えますので
この宗教ユニットでの布教を
メインにしていく事になります。
ヴァル
古典最強クラスのゾウさん。
標準ルール当初は
戦争に特に偏って無いインドで
こんな強いユニットあっても
どうなんだ?という印象でしたが
現在は別指導者も追加されました
ので攻め手として使うなら
別の指導者側になります。
ガンジーの場合は
防衛メインでの使用に
なるかもしれません。
階段井戸
農場の上位互換みたいな
専用施設です。
一つ作るだけで住宅1も増えますので
住宅追加目的だけで見ても
まぁまぁ使える施設ですね。
どうせ丘陵には作れない施設なので
平地には農場の代わりに
配置していきましょう。
ゲームモードに絡んだ考察
信仰系の文明ですので
秘密結社の虚無、それから英雄
モードとは根本的に相性が良いです。
正直、最終環境でこれだけ
多くの文明が追加されて
強力なラインナップが多い現在
ガンジー/インドはあまり
強い指導者/文明とは言い難いです。
・・・が
宗教系というだけでも
最低限特定モードとの相性が良いので
そこは救われている感じですね。
パンテオン・宗教に絡んだ考察
パンテオンは何でも。
伝道師が強い文明なので
宗教能力は伝道師に
関連する能力を取るのが
相性良いと思います。
創始者の信仰で
聖職、布教の情熱
あたりは相性が良いですね。
区域に絡んだ考察
まぁとにかく聖地は
作らないとあかんでしょう。
創始が特別早まるような
能力は持っていない文明なので
高難易度で創始したい場合は
可能な限り速やかに
聖地を建設して偉人ポイント
稼ぐ必要がありそう。
その他の区域とは
特別相性の良し悪しが無いです。
お好みで。
世界遺産に絡んだ考察
ハギアソフィア聖堂あると
さらに布教力上がって
面白いですね。
ただ、まぁ無くても
別に問題は無いですが・・・
お好みで作りたいもんを
作る程度で良いでしょう。
ツリー進捗に絡んだ考察
技術
聖地解禁はお早めに
というぐらいかなぁ・・・
ガンジーでもゴリゴリ戦争するなら
ヴァルの解禁は急ぎましょう。
現在は別指導者でやった方が
良いとか言われそうですが・・・
別にガンジーでヴァル攻めしても
弱い訳じゃないですから。
社会制度
特に無し。
全般的にどの項目も
同様なんですが
この指導者/文明の組み合わせは
専用能力が簡素な
バニラ文明っぽいので
そんなに考察する事が
多くない気がします。(汗)
たんぶらぁ雑記
civ6ガンジー/インドの話
civシリーズのお馴染みの指導者と
文明になりますね。
ゲームでは平和主義と関係なく
核兵器もバンバン飛ばしてくる
のでなんというか・・・
大変シュールな光景になります。
標準ルールの頃からのお馴染みの
指導者/文明ですが
正直自分はあんまり使用機会は
多く無いですね。
宗教系の能力ではあるんですが
肝心の創始が大変で・・・
創始に失敗すると伝道師の
能力も使い辛くなりますし、
DLCで多くの文明が追加されて
インフレも大分激しくなった
最新の環境ではより一層
厳しい立ち位置かもしれません。
ガンジーの話
まぁ超有名人なので
名前ぐらいは知ってる人多いでしょう。
マハトマ・ガンディー
インド独立の父と言われる
インドの独立に貢献した
宗教家であり、政治活動家です。
civシリーズではシリーズ1から
アレキサンダー大王やチンギス・ハン
あたりと同様に皆勤賞の指導者です。
civシリーズファンには特に
馴染み深い指導者の一人と言えますね。
弁護士だったガンジーは
元々南アフリカで弁護士活動を
していましたが、帰国後に
イギリスからの独立運動を指揮します。
ガンジーは「非暴力」の
イメージが強いですが、
「無抵抗主義」とは違いますので
この点はよく誤解されがちです。
ガンジーはゲリラ戦などの
直接暴力による独立運動は
展開しませんでしたが、
相手の暴力に対して自衛(抵抗)
しないという訳では無いです。
独立運動としては
世論戦に訴えかける事を徹底して
外国メディアを活用したり、
良い意味での
プロパガンダ戦に特化した
解放運動を展開していた
ような人物だったと思います。
何度もイギリス植民地省に
投獄されますが
熱心に活動を続けます。
「塩の行進」と称されるイギリスの
塩税に抗議した運動は特に有名ですね。
ちなみにガンジーは
アジアの開放を大義にかかげた
日本の姿勢を評価する一方で
日本の中国侵攻については
極めて批判的でした。
大東亜戦争(太平洋戦争)については
全て日本が悪かったとも
全て日本が良かったとも
言えないと思います。
切り分けて考える必要があると思いますが
僕個人的な見解としても
結構ガンジーの意見に同意ですね。
どうあってもアメリカとの
開戦は避けられなかったかも
しれませんし、アジアを
開放する大義もあったでしょう。
不可侵破ってきたロシアや
同じ国だったので戦争してない
朝鮮半島にあーだこーだ言われるのは
完全に筋違いかと思います。
ただ当時の中国に対する侵攻は
日本の防衛戦略上はともかく、
中国側から見れば残念ながら
侵略だったと言われても
仕方ない部分はあるかと思います。
インドの独立は結局、
第二次世界大戦後にイギリスの
国力が低下し、インドを
支配し続ける事が困難になります。
こうしてインドは独立して
ガンジーは悲願を果たしますが・・・
その後、宗教的な対立で
ヒンドゥーとイスラームが対立。
イギリスからの独立は出来ましたが
宗教的な対立は消えませんでした。
イスラーム国家のパキスタンが
分離独立してインド・パキスタン全土に
宗教対立から発生した
暴動の嵐が吹き荒れます。
ガンジーはこの双方の間にたって
再び「非暴力」で融和を図ろうと
対話を試みますが・・・
ムスリムに対して譲歩し過ぎる事から
敵対したヒンドゥー原理主義が暴走し、
ガンジーは暗殺されてしまいます。
そう、実は最後は暗殺されてしまった
人物なんですよね。
この点は知らない方も
結構いるんじゃないでしょうか?
現代でもガンジーは世界的に
敬慕の対象となっています。
あんまり世界史、歴史に興味無い人でも
ガンジーの名前ぐらいは聞いた事が
あるように「非暴力、平和」の
象徴みたいな人物として
世界的にも有名ですね。
civシリーズだと昔から
核兵器ぶっぱなすマンですが(笑)
インドの話
civ6のインドは指導者が二人いますので
もう片方のチャンドラグプタと
少し方向性をわけます。
こちらでは古代から現代まで
全体的なインド史をベースに記載します。
インドの源流は
インダス文明まで遡ります。
この文明は四大文明として
歴史の教科書にもよく登場するので
ご存じの方も多いかと思います。
メソポタミアやエジプト文明よりは
やや新しく紀元前2600年ごろに
起こった文明です。
インダス川周辺で栄えた事で有名ですね。
ちなみにこの文明の下流部に
モヘンジョ=ダロ遺跡がありました。
このインダス文明が衰退した後、
(衰退理由は不明)
新しく移住してきたのがアーリア人です。
インド・アーリア人とも言いますが
この人たちが現代のインド人の先祖
と言っても良いと思います。
これに対してインダス文明を
作っていたのがドラヴィダ系の民族ですが
ドラヴィダ民族はアーリア人の
流入に押し出されるように
インド南側に移っていきます。
アーリア人が移ってきた時代を
ヴェーダ時代と言います。
この時代に現代まで続く様々な
インド文化の原型が作られます。
カースト制もその一つです。
あれの原型は紀元前からあるんですよ。
ヴェーダ時代はちょうど鉄器など
開発されて生産性が向上する時代です。
どこの地域でも同じ事ですが
人類の貧富の格差が広がった時代ですね。
生産性が向上した事と穀物という財を
貯蓄出来るようになった事で
人類の生活水準が向上する反面、
持つ者と持たざる者の格差が生まれました。
ヴァルナ制と呼ばれるアーリア人の
身分制度が現代でも続く
カースト制に繋がっていきますが、これは
バラモン(司祭階層)をトップとする
厳格な身分制度です。
紀元前ですから当然
科学で解明されていない事が多く、
人々の心を支えるのは宗教でした。
神への儀式を執り行う人間への
権威がとても強い時代です。
よって
「神への儀式を執り行う
バラモンが最も偉いんだ!」
という理屈になった訳です。
こうして紀元前700~500年ぐらいに
なりますと沢山の国が起こります。
代表的なのはマガダ国ですね。
これらの国を合わせて「十六大国」
とも言います。
しかしこの時代になると
いい加減バラモンがやりたい放題
やり過ぎて批判が集まり、
人々はバラモン教に代わる
新しい教えを求めていきます。
そう!こうして現れたのが
ガウタマ=シッダールタ
つまりブッタです。
王族に生まれたブッタは
王族の地位を捨てて出家。
様々な苦行の果てに悟りを開き
仏教を作ります。
この辺の仏教の話は
日本人だと比較的、知ってる人も
多いのではないかと思います。
また仏教の他にも
バラモン教批判から生まれた
ジャイナ教という宗教も出来て、
これまでバラモン教一択だった
インド社会の宗教構成も多様化します。
そしてこの後、インド発の
統一国家が誕生します。
これがチャンドラグプタが起こした
マウリヤ朝ですね。
ちなみにインドで統一国家が出来た
背景にはアレキサンダー大王による
侵略の影響もあります。
強大なマケドニア大帝国の東方遠征で
インド地方は被害を受けましたので
強大な敵に対抗する為にそれまで
バラバラだったインド各国が
同盟して繋がっていきました。
外からの敵の出現によって、
これまで争っていた隣国が
まとまるのは歴史の常ですね。
マウリヤ朝の後に成立したのが
クシャーナ朝です。
クシャーナ朝はインド地方に
新しくイラン系民族が入ってきて
建国しました。
このクシャーナ朝はインド北寄りに
出来た国だったので空白地帯
となった南側には別の王朝も出来ます。
クシャーナ朝滅亡の後、100年後
ぐらいにグプタ朝が出来ます。
この時代にヒンドゥー教が確立して
インド世界はまさに多神教の
宗教世界となっていきます。
ヒンドゥー教はバラモン教が起源で
そこに様々な民間信仰が重なって
魔改造されたような宗教です。
民間で信仰されていた様々な
宗教の神を全てヒンドゥー教の
神の一柱にしてしまっていますから
解釈上は仏教徒もヒンドゥー教徒です。
シャカもヒンドゥー教の神に
入ってますので。
しかしヒンドゥー教は
バラモン教を元にしていますので
ここでも身分の義務が
きっちりと記されています。
このようにインド社会では
ヨーロッパ社会のキリスト教と
違い古くから多神教の宗教文化が
根付いてきました。
宗教の多様性には寛容な反面、
身分制度は非常に厳しいという
独自の文化を歩んだ訳です。
さてそんなヒンドゥー教が
確立したグプタ朝ですが
異民族の流入により崩壊します。
この後、ちょっとした王朝も
誕生しますが基本的には
長期にわたりインドは
分裂状態となります。
300年ぐらいバラバラです。
さて、ここまでの歴史で
一つだけ現代インドの有名な
宗教の一つが登場していません。
イスラム教です。
ここからインドとイスラム教の
関りが始まります。
長期にわたり分裂状態だった
インドに再び秩序を
もたらしたのがイスラームです。
インドにイスラーム勢力が
やってきたのは
10世紀以降なんですね。
この10世紀以降は
様々なイスラーム勢力が
インドに流入してきまして
多くのイスラム系王朝を作ります。
イスラーム王朝で最も
有名な王朝がムガル帝国です。
名前ぐらいは聞いた事ある
人もいるんじゃないかな?
インド文明の帝国の中では
有名な国ですね。
このムガル帝国は300年以上の
長きにわたりインドを統治しました。
ちなみに「ムガル」ってのは
「モンゴル」の事です。
皇帝はモンゴル人の血を引いてる
人でしたのでこのような
ニックネームで呼ばれました。
さてこうしてインド世界は
イスラーム帝国が栄えていきますが
イスラム教というのは
キリスト教同様に一神教の宗教です。
このイスラム教が入ってきた事により、
宗教的な摩擦が非常に激しい形で
インド社会に巻き起こっていきます。
イスラーム帝国の指導者たちは
インド社会をイスラム教に
染め上げたいと考えていましたが
インド社会には古くから
多神教の宗教文化が根付いています。
大前提としましてインド社会では
新しくイスラームの王朝が
誕生していますが、国民そのものが
民族的に入れ替わった訳ではありません。
彼らは古くから信仰されている
バラモン教であったり、仏教であったり、
あるいはヒンドゥー教を
信仰している民たちです。
しかしこれらの宗教と
イスラム教は教義の根本からして
水と油です。
ムガル帝国にとっては
支配を広げるほど、宗教の対立が深まる
という頭の痛い問題を抱えました。
ここに登場するのが
インド史上最大の名君
と評されるアクバルという皇帝です。
ムガル帝国の三代目の皇帝だった彼は
両宗教の融和を図りました。
イスラーム世界ではそもそも
イスラム教徒と異教徒を差別する
税制が組まれています。
(異教徒への人頭税)
アクバルはこれを廃止して
宗教による差別を無くし、
国の安定化をもたらした為
インド史上最大の名君と言われます。
ちなみにciv6に絡めた話だと
タージ=マハルを作ったのが
このムガル帝国の五代目です。
タージ=マハルは愛する妻の墓でした。
実はタージ=マハルと対になる
黒大理石のお墓をもう一つ作る
つもりだったんですよ。
しかし、白大理石のタージ=マハルを
作るだけで莫大な国費が失われて
国家予算が底を尽きます。
こうして対になるお墓は
作られませんでした。
ムガル帝国は三代目のアクバルの際は
異教徒への人頭税を廃止して
宗教の融和を図りましたが・・・
タージ=マハルを作った五代目の
さらに息子の時代になると再び
イスラム教を優遇し始めます。
これに国内のヒンドゥー教徒は大激怒。
この頃はインド人口の9割が
ヒンドゥー教でしたので、要するに
ほとんどの国民はヒンドゥー教です。
イスラム教徒は支配者層のごく一部でした。
にも拘らず、イスラム教を優遇した為に
各地で反乱が勃発。
こうして転落期に入った頃のインドへ
イギリスやフランスがやってきて
植民地化されてしまうという歴史です。
インドについては白人の帝国が
植民地化の工作活動を積極的に
仕掛けたというよりは・・・
最初から国がガタガタだった時代が
運悪く欧米帝国の植民地時代だった
感じでしょうかね。
最終的にインドは
イギリスの植民地となります。
イギリス植民地時代から独立、
そして現代までの流れは
大雑把にガンジーの項目で
触れている通りです。
アジアの多くの植民地同様に
第二次世界大戦後に
ヨーロッパ諸国の国力が低下し、
植民地の維持が困難となりました。
これは戦勝国側についても同様で
イギリスも国力を落としましたので
インドの独立運動を抑え続ける事が
難しくなってきます。
こうしてインドは独立して
現代の形となりました。
インドは現代でも残る問題として
宗教対立やカースト制があります。
中世以降は一時的にイギリスの
植民地になっており、
それどころではないという状況
でしたが元々イスラーム帝国時代から
一神教のイスラム教と
多神教の宗教が対立するという
根深い問題を抱えている国です。
・紀元前から続くバラモン教を
祖とするカースト制
・ムガル帝国時代から続く
一神教と多神教の宗教対立
この2点を踏まえておくと
インド社会の問題点の根深さが
多少理解しやすくなると思います。
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