合理化よりも根性を優先した仕事の末路

会社の「常識」は世間の「非常識」

初めに

今日は僕の元・勤めていた会社であった
馬鹿馬鹿しい悲惨なエピソードを一つご紹介しようと思う。

この話をこのタイミングで
記事にしようと思ったのには理由がある。

僕自身が
既に会社の事を大分忘れかけているからだ。

僕の勤めていた会社は
ブラック企業でこそ無く労働基準法は守っていたが

非常に社内の雰囲気・空気が悪く
毎年のように若手が体調を崩して退職していた。

そんな環境に10年いたから多少なり
僕にも正義感というか、憤りがあり

辞めた後は
・こんなに酷い仕事があった
・社員へのパラハラ事例があった

というような事を
ブログで紹介し、会社への幻想を壊す事で
苦い経験をする若い人が減ったらいいな。

と思っていた。

しかし、
一つ誤算があった。

会社での記憶は僕にとっても
正直思い返したくも無い嫌な記憶であった為
自分自身それを思い出す事で
強いストレスを受ける事に気が付いた。

これではいけないと思い、
会社を辞めてからは
なるべくサラリーマン時代の事は
もう思い出さないようにして過ごしていた。

僕は幸運にも忘れる事が出来た。
元々頭が悪く
記憶力が低い事が幸いだったんだろう。

珍しく自分の脳ミソを褒めてやりたい気分になった。

たまに朧げな夢でサラリーマン時代の夢を見て
うなされる事があるので
それさえ無くなれば満点だが・・・

今では直属だった上司の顔・同僚の顔すら思い出せない。

会社の事を忘れる事が出来た事は
精神衛生上良い事だ。

しかしこれ以上忘れてしまうと
自分の経験談を書く事すら出来なくなってしまうので
忘れないうちにこれだけは書いておこうと思った

仕事のやり方が間違ってるんじゃないかという
最悪のエピソードをお話したいと思う。

これだけ僕の記憶が薄れているのに
まだ覚えている位だからこれはかなりとっておきだ。

とにかく根性論は辞めて
合理的に業務の生産性を考えてもらたいと切に願う。

僕と違って
多くのエリート、企業戦士達は
頭も良く、体力もあるのだから。

問題の対策として考えられた恐怖のアイディア

ある時、僕の勤めていた系列の親会社で大きな問題が起きた。

親会社は結構大きな会社だったので
世間でもニュースで取り上げられたような問題だ。

今後また同じような問題を起こさない為には
ミスを犯さないよう管理体制を今以上に徹底する必要がある。

社員一人一人のプロ意識、コンプライアンス意識を徹底させる。
その為の方法を頭の良い人間達があれこれ考えたのだろう。

ある日、
目を疑うような業務改善指令が回ってきた。

「デジタルの決裁文書をアナログで手書き・持ち回りで回せ」

要約するとこんな感じの指令だった。

正直、最初に見た時
自分の頭がおかしくなったのか?と思った。

そう言えば
昨日もゲームや動画編集で夜更かししていたし
寝ぼけてんのかな?と思った位だ。

僕のいた会社はそれなりに大きな会社の系列子会社だったので
書類系は当然、最初っからほぼ全て電子化されている。

僕の所属していた技術部門では
この目を疑うような業務改善指令で
ある決裁文書をアナログで持ち回る
恐怖のスタンプラリーが始まった。

そこから先の文書の承認を取るまでの
僕の一日の業務の流れをご紹介しよう。

1.まず紙の決裁文書をプリントアウト。
 (僕は意地でも手書きせずゴリ押したが、
  人によっては真面目に手書きしていた)

2.自社内の直属の上司に内容を説明→了解してもらって照査サインをもらう。

3.親会社の承認を頂く為に紙の決裁文書を持って本社へ外出。
 外出許可など社内の手続きをする。
 会社の車で行く場合はさらに連絡車の借用届など手続きをする。
 自分の車で行く場合は借用届など必要無いけど後でガソリン代請求など
 する場合は書類提出・審査が必要でメンドくさい。

4.親会社に到着したら入場手続きなどして
 セキュリティをパスして入る。

5.親会社の係長(最初の管理職)内容を説明→
 了解してもらって照査サインをもらう。
 係長までは担当がアポ取っても良い事になってたので
 事前にメール・電話などで会うアポ取っておくんだけど
 相手も忙しいし、関係子会社の人間なので
 割とアポ取っても無視していなくなるタイプの人もいて大変。

6.以下5の流れの照査・承認スタンプラリーが5~6人続く。
 課長、課長代理、部長、~
 ちなみに問題がある事に
 問題対策課~とか照査経路が増えていく。
 
 係長以上のお偉いさんにはアポ取ってはいけない。
 という地獄のルールもあった為
 いるかどうかもわからない。
 というかこの辺になると忙しすぎてほとんど席にいないので
 1日中待ってもほぼ会えない。

7.丸一日スタンプラリー待ってても1~2名位しか会えないので諦めて帰る。
 当然、自社じゃないので待ってる間
 何も出来る業務は無い。

8.自社で業務報告・ミーティングなどで
 仕事が遅い、納期に間に合ってないなど上から叱責を受ける。

会えるかどうかワカラナイのに
1日中待ち続けるなんて、昔のアイドルの追っかけじゃないんだから
という感じである。

サラリーマン時代の終わりの方1年ぐらいは
こんな仕事をしており、元々仕事が嫌だった
とあるやる気の無いダメ社員は
ほとほと仕事が嫌になって、仕事を辞めてしまいましたとさ。

ダメ社員は仕事をするって事の大変さを学べたし
会社は出来の悪い社員を切る事が出来て
双方にとって良かったんじゃないかな?

めでたし、めでたし。

むしろ合理化を辞めるという発想

さて、どうして元々業務の効率化の為に出来上がっていた
デジタルの電子決済システムを辞めて
アナログに戻すという事を行ったのか。

皆さんにはお解りだろうか?

仕事を敢えてアナログにして苦労する事で
担当者も照査者も大変になる分、
しっかりとチェックされた業務になるだろう。

こういう発想だった訳。

まぁ確かにデジタルの文書決済は
ポチッとな!

で簡単に照査出来てしまう為、照査者が忙しい時は
メクラでチェック通ってしまい
それによって問題が発生するという事はある。

しかしだからと言って
それを辞めてアナログに戻そうなんてのは
斜め下どころかアクロバット宙返り的奇抜な発想。

ちなみに僕も
最初の頃、恐る恐る抗議してみた。

流石にこれは非現実的過ぎるんじゃないですかねぇ?
とかなるべく
怒りを買わないように穏便に話はしたんだけど

「そんな考えがたるんでるんだ!」
「俺たちの若い頃はそもそも紙が当たり前で(以下テンプレ)」

という感じのありがたい講義が始まってしまい
あえなく断念。

「24時間不眠不休で働けば終わるだろう?」
というような事を時代の流れ上言われなくなった為
これでもマシになっているとすら言える。

苦労する事で人は成長し、プロ意識が高まる。
それによってミスは減り、問題の再発防止に繋がる。
人が育つ事で、それでも生産性は上がる。

なるほど。
確かにそういう考え方が
古い日本企業に蔓延しているのは間違い無い。

あんまり高齢者を敵視するつもりも無いが
実際にやはり年配層の方は
このような考え方が多いとは思う。

このブログを読んでいる方はどう思うだろうか?

仕事が大変過ぎて、法律を破る

毎年、日本企業の不祥事ニュースを聞く時代になった。

テレビのコメンテーターを称する人達が
「コンプライアンス意識の低下が・・・」
とか
「ガバナンスの体制に問題が・・・」

とか凄くタテマエっぽい事を言っているのを
よく目にする。

僕は自分の元いた会社の事しか知らないけど、
ホンネの所は多くの会社の現場が
「業務が大変過ぎる」
って事からコンプライアンス違反の不祥事に
繋がってるんじゃないかなぁと僕は思う。

大きな問題が起きると
緊急でそれに対する改善を行わなくてはいけない為
大抵、仕事が増える。

改善策というは大体
業務のチェック人数を増やす
とか
必ず文書に残して管理を徹底する
とか
必ず会議を開いて多くの人間でチェックする
とか

業務が増える方向になるからだ。

しかし、多くの仕事の現場で同様だと思うが

新しい仕事が増えても
人員は増えない。

新しい仕事が増えても
元々の仕事は止めてもらえない、
減らしてもらえない。

月日が経つ事に
仕事に慣れ、レベルアップする事で
段々仕事がラクになってくると思ったら
とんでもない。

ちなみに上記で例に出した
僕の元いた会社のとある決裁文書だと

最初にその業務が始まった頃には
上司の承認欄が2つぐらいで良かったのだが

それから3~4年後に僕が退職する頃には
上司の承認欄が6つ以上に増えていた。
今ではもっと増えているのかもしれない。

それだけの上司にハンコを貰いに行く
スタンプラリーが繰り広げられる。

「法律破って、客欺いて悪い事してやるぜ、ゲヘヘッ」

って考えてる人は昔より多いだろうか?

まぁ常に社会には一定程度、
そういう人はいるだろうけど増えてる根拠は無いでしょう。

僕は、性悪説で物事を考える方なんだけど
どんな人だって追い詰められたら
悪い事する人が増えると思っている。

当たり前の話。

日本人は道徳、仁義が多くの人に浸透してる方だと思うし
それは少なくとも平時においては美徳であると僕は思う。

でもそんな日本人でも
明日のパンが食べられなくて死ぬかもしれなかったら
人の物を盗んでも自分が生き残りたい
と思う人が出てくるでしょう。

そこまで否定したら、現実とのかい離が出てきてしまう。

社内という狭い世界でも
その人なりに追い詰められていたら
その場をとりあえず乗り切る為に
間違った選択をしてしまう事はあり得る。

それが昨今の企業不祥事の増加に繋がってるんじゃないかと思う。

例えばベーシックインカムのような幅広い社会保障が普及して
誰でもそんな一つの会社という組織に
固執しなくても生きていける環境になれば不祥事も減ると思うけどね。

終わりに

僕はそもそも能力が無かったので
そんな考えが頭をよぎる事も無かったが
モチベーションが高く、燃えている人は
何とか会社・組織を変えたい!

と思うかもしれない。
だけど僕はあんまりオススメしない。

それだけの熱意があったら場所を変えた方が良い。

孫子の兵法で勝つ為の5つのことに





があるけど、
自分の考え方に合うように組織を変えようと思ったら
少なくとも

地の意味合いは
「発言権のあるポジションに行く」
という事になるので
特に組織に入ったばかりの若い人であればあるほど
難しいと思う。

であれば、地は
「働く場所そのものを変えてしまう」
とした方が上手くいくんじゃないかと思う。

少なくとも何とか組織を変えたい!
という熱意・モチベーションがあるような人は
他でも食ってく道はあると思うので
そんなに職には心配しなくても良いと思う。

僕のように能力・モチベーションの無い人間は
組織に縛られてしまう傾向があるので、
ベーシックインカムのような
広域の社会保障が実現されないと
中々、組織に縛られちゃって問題は持続する傾向はあるけれど
それでも引き際は大切。

引き時も引き際も間違えてしまった僕が言っても
説得力は無いけれども。

今の会社が自分のいるべき場所なのか?
よく考えて頂ければと思う。

たんぶらぁ

Author: たんぶらぁ

ゲームブロガー,ゲーマー,動画投稿者(YouTube,ニコニコ動画) 将来的にゲーム症・障害者にされるかも (WHOの魔の手により) サラリーマンとして10年間、会社に勤務。 自分を偽り続けて10年踏ん張ったものの 心身共に限界を迎えて退職。

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